君に捧ぐ‥
そこには、林檎がいた。
「あ、あははっ!ごめんねっ?雛が心配で…様子見に来ただけだったんだけど……」
気まずそうに、あたしたちから目線をそらす林檎。
「り、んご………」
「ほんとっ、ごめん…あたしっ、邪魔だよね!行くわ……」
林檎は、そう言うと走り去ってしまった。
「林檎っ!待って!!」
「えっ、雛……」
あたしは、驚く新を置いて、林檎を追いかけた。
だって、林檎は泣いていたから。
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