溺愛窒息Kiss
「お前アレどうなった?」
昼休み。
友達の城下逞(シロシタタクマ)が携帯をいじりながら聞いてきた。
「アレ……?」
「前告白してきた女」
理解した俺は、ああ、と言って溜息をついた。
「丁重にお断りしたよ」
その俺の言葉に、携帯をいじる手を止め、驚いたように逞が顔を上げた。
「断ったの?なんで??」
「なんでって……興味ないから」
「興味ないって……可愛いって結構有名な子じゃん!」
「ふーん」
適当に逞の言葉を流した。
可愛いとか、どーでもいい。
俺は憂が好きだから。
憂以外興味ない。
「はぁ……。モテる男の考えは違うねー」
「別にモテねーよ」
ただ本音を言っただけなのに、逞はまた溜息をついた。