夢〜明日への奇跡〜(実話)
〜第14話〜 みんなの願い
仕事を退職してから私は毎日和実の病院に通った。

『和実…いよいよだね。手術頑張ってね』

『あぁ…ありがと。お前だいぶ腹でかくなったなぁ…太ったのか(笑)』

『違います!この間の五ヶ月目受診で戌の日に腹帯したんです!もぉ〜夢花ちゃん〜パパがママをいじめるよ(笑)』

【夢花】…【ゆか】

女の子であると確信した私と和実で一生懸命考えた赤ちゃんの命名。

私達の夢であるこの子が
2人を繋げ沢山励まされたMr.Childrenの曲【花】のように

負けないように
枯れないように

笑って咲く花のような
優しい女性になってもらうように願いを込めて つけた。

夢花……。

パパもママもあなたが愛しいんだよ。

早く元気な声を
聞かせてね…。

トントン…
『中島さんそろそろ行きましょうかね』

看護師さんが和実を呼びにきた。

『和実…頑張ってね。私ここでずっと夢花と待っているから…大丈夫だよ!』

『麗奈…夢花…愛してるよ』

『和実!!源太のくれたキティストラップ部屋に飾ってたからね!頑張らないと源ちゃんパンチだってよ』

和実はにっこり笑い右手をあげオペ室へと入っていった。


どうか…どうか…

神様。

私の願い

叶えてください。

和実が無事に

私と夢花のそばに

帰ってきてくれますように

手術中の電気がつき
長い闘いが始まった。
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