アリス図書館‡QUEEN





笑い出したアリスに訝しげに眉を寄せるイオン。






「馬鹿なことねぇ・・・これから私がすることは、もっと愉快になるための準備なのよ?」



「愉快になるための準備・・・とは?」



「何となく察しはつくでしょう?有能な私の執事ならば」



「・・・それもそうですね」






考え込むそぶりをやめ、イオンはふっと笑った。






「そろそろ新しい物語もいいと思わない?」



「アリス様の御意見が全てですから」



「口から出任せを・・・・・・まあいいわ」






イオンからくるっと踵をかえすと、アリスはニヤリと笑みを浮かべ図書館入口を見つめた。






「最後の願いを叶えるわよ」





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