アリス図書館‡QUEEN

II




イオン&聖夜のお手製夕食を終えたアリスはお風呂に入り白のワンピース風の服になっていた。




「・・・まさか、また使う事になるなんてね」


自室で何やら手紙を書いていたアリスはフッと自嘲気味に笑うと小箱から藍色のペンを取り出した。

封をした手紙に自身の名前を書くと、立ち上がり窓を開けた。



「彼の元へ――」




シュッと外へ向かって手紙を投げ出し風にのって飛んでいくのを見届けると、三日月を見上げた。



「まだまだ先ね・・・間に合うといいけど・・・」




ふぅー、と溜息をはきながら窓枠に腕組みをした。






暫くそうしていると壁にかけていた時計から音楽がながれてきた。



「あ、本を見てこなきゃ・・・」




夜空を眺めていたアリスは窓からスッと離れると窓を閉めた。


椅子にかけていたセーターを羽織るとそのまま部屋からでていった。
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