苺のアップリケ
「ねぇ、…」
落書きも見つかり満足したのか、ベンチに座り空を見上げるひよが眩しそうに目を細めた。
「ん? どうした?」
ぶらぶらと体を揺らし、普段やりもしないバティングのスイングをする。
「こよみとあたしって、何かな?」
え?
ドキリと縮む心臓を無視しきれず、ぽかんと口を開けた。
「何って、なんだよ。」
誰よりも仲が良い……幼なじみだろ?
空を見上げたままのひよは、僕を見ない。
真っ直ぐに伸ばした背中が、何故か痛々しく見えて苦しくなった。