レンズ越しの君へ
「綾!?」
「アヤ!」


あたしと店長の驚きの声が、ピッタリと重なった。


「……どうしたの?」


驚きを隠せないまま、笑顔の綾に尋ねた。


「澪の助っ人、かな♪」


彼女はそう言うと、あたしの隣に立って店長に頭を下げた。


「澪を……ユイを、辞めさせてあげて下さい!」


「ちょっ……!綾!?」


綾の態度に益々驚いたあたしは、彼女の腕を引っ張った。


「あたしの為に頭下げたりしないでっ!!」


気持ちは嬉しいけど、最後まで綾に迷惑を掛けたくない。


だって、自分の力でちゃんと『Princess』を辞めたいから…。


戸惑うあたしに、綾はニッコリと笑った。


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