レンズ越しの君へ
退店が決まってから、あっという間に1週間が過ぎた。
あたしは、今日で『Princess』を辞める。
辛かった事、苦しかった事。
悲しかった事、陰で泣いた事。
そして…
嬉しかった事、幸せだった事…。
ここでの思い出を噛み締めながら、念入りに最後のメイクをした。
ドレスは、廉と初めて出会った時に着ていた物を選んだ。
「ユイ、行こっ♪」
綾に笑顔で促されて更衣室を後にし、ホールを横切って入口のドアの前に並んだ。
この扉が開いたら…
そこは、怪しい光を放つ危険な夜の世界。
「いらっしゃいませ!」
キャバ嬢としての自分(アタシ)の最後の1日が、いつものように煌びやかに始まった。
あたしは、今日で『Princess』を辞める。
辛かった事、苦しかった事。
悲しかった事、陰で泣いた事。
そして…
嬉しかった事、幸せだった事…。
ここでの思い出を噛み締めながら、念入りに最後のメイクをした。
ドレスは、廉と初めて出会った時に着ていた物を選んだ。
「ユイ、行こっ♪」
綾に笑顔で促されて更衣室を後にし、ホールを横切って入口のドアの前に並んだ。
この扉が開いたら…
そこは、怪しい光を放つ危険な夜の世界。
「いらっしゃいませ!」
キャバ嬢としての自分(アタシ)の最後の1日が、いつものように煌びやかに始まった。