レンズ越しの君へ
あたしが真っ赤になっていると、嵐は呆れたように苦笑しながら口を開いた。


「二人だけの世界に入らないで下さーい!」


嵐の言葉で、リビングは笑顔に包まれた。


その後、あたし達はまた他愛のない話をした。


明日は実家の最寄り駅で嵐と待ち合わせをして、三人で実家に行く事にした。


廉と二人だけで突然実家に行くよりも、最初から嵐も一緒にいてくれる方が心強いから…。


夕方、嵐を駅まで送って、帰りに廉と外で食事をした。


廉は、普通に食べていたけど…


あたしは明日の事を考えると不安で食が進まなくて、ほとんど食べられなかった。


家に帰ったあたし達は、お風呂に入った後、いつもよりも少しだけ早めにベッドに入った。


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