Love story's
翌日、買ったばかりの黒いジャケットを羽織った俺は、少しだけ早めに家を出て樹里との待ち合わせ場所に向かった。


待ち合わせ場所の駅前までは、歩いて10分程の距離。


少しだけひんやりとした風と暖かい陽気を浴びながら、ゆっくりと歩いた。


駅の近くになると、不意に耳障りな声が聞こえて来た。


「ねーねー!イイじゃん♪俺らと遊びに行こうよ!」


つまんねぇナンパ……


心の中でため息混じりに呟きながら、声のした方を見た。


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