Love story's
春がもう間近に迫っている事を感じさせる穏やかな陽気に、そっと目を細める。


窓から射し込む陽射しの暖かさが、心まで届くような気がした。


「……で、七星はどうなの?」


高校で出会った親友の優子は、ストローでグラスの中の氷をクルクルと回しながら訊き、上目遣いであたしを見た。


1年前までは同じ制服に身を包んでいたハズなのに、彼女のその表情は同い年だと言う事を忘れそうになるくらい綺麗だ。


あたしは優子に見惚れそうになりながら、ミルクティーのカップから口を離した。


< 87 / 300 >

この作品をシェア

pagetop