※ご主人様は完璧王子?※
腕を見てみると龍ヶ峰が掴んでいた。
『ちょっと、離して……』
手を振り離そうとしたときいきなり龍ヶ峰の右手で口を塞がれた。
そしてまた耳元で艶っぽく囁かれる。
「今から一時間後に特別寮のロビーに荷物を持って集合。
遅れたら……………」
フッと息を吹き掛けられる。
「わかった?」
コクコクと頷くと龍ヶ峰は満足そうな顔をしてドアから出ていった。
見渡すともう部屋には誰もいない。
(そっか……だからあいつ猫かぶらなかったんだ!!
用意周到でムカつく……)
あたしは大きなため息を一回つくと走ってドアから出た。
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