My Prince
「ありがと-ございます!大切にしますね♪」

と、言うと来た道を戻って行った。





「ねぇ梨紗。」
「ひゃぁっ!」


背後からさくらが低い声であたしを呼んだ。



「びっくりするじゃんっ、何?」


「あのこ、あやしくない?」

何のことかわかんない。



「あのこって?」



「あ-もう鈍いなあっ!西山!西山愛未とかゆ-やつっ!」


なんで怒ってんのよ?



「ファンとかゆってるくせにあんたのこと

何も知らないしさ-、昼休みだって30分も
あんのにあのこ10分もたたずにどっかいくじゃん!」



「考えすぎだよ-さくら。」



だってあやしいって言ったって
あたしなんかしたわけでもないよ?
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