ゴーストオブアイデンティティー
息吐く間もない桐の言葉に反論は、出来なかった。


そのまま、言葉を受け止める。

反論の無い事が意外だった桐は、呼吸を整え、顔を幸福から背けた。

「反論、しないのね」

「…して、欲しいのか」



「知らないわ。したかったら、すれば?反論出来たら、だけど」

「…したいところだが」

桐から手を離し、幸福は背を向けた。

「そんな暇、ねえんだよ」


幸福が言い終わると同時、


ドアが金属が軋む音をたて、捻り潰されたが如く捩れ、

桐達の方へ、幸福に向かって吹き飛んできた。


「危な―――!?」

が、

桐の悲鳴に動揺する事なく、幸福は軽く手をかざすのみで、ドアを受け止める。受け止められたドアは、粉々に四散した。




桐は四散したドアより、

「兄さん!!久しぶり!!」


そう言って近付く、少女に目を奪われた。
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