ゴーストオブアイデンティティー
全身を赤で包み、スレンダーで、バランスの良い肢体に、アンバランスな服装。

暗視ゴーグルの様な装置が宛がわれた整った顔。

赤髪。


「闇風………」


「そう!闇風よ、兄さん!元気だった?私?私は元気よ?もう幸せってくらい元気!兄さんに久しぶりに会ったんだもの!あ、今の兄さんの幸福って名前と掛けた言葉だから!キャハハ!面白かった?」


「……僕はお前の事を考えただけで虫酸が走るな、闇風。気分は最悪だ。くそくらえだ」


「キャハハハハハやだ兄さんたら!照れなくて良いじゃない。倉崎桐のお姉さんの前だからって!」


桐は鳥肌が立つのを感じた。自分の名を言われた瞬間、何とも嫌な、背筋を撫でられるような、ぞわりとした感覚。


「この子……………誰?…ううん、違う。この子、何?」



「…座敷、闇風…………僕の、妹、だ」


「妹」の部分を、本当に心の底から嫌そうに吐き捨てる感じに呟いた。


「座敷………闇風?この子が?」
< 199 / 503 >

この作品をシェア

pagetop