Strawberry & Chocolate
ポロポロ。
勝手に落ちてくる涙…。
なんであたしが泣いてんのよ…!
痛いのは、辛いのはソラの方なのに…っ!!
「リナ」
そう名前を呼ばれた時には、もうソラの腕の中にいた。
「泣くなよリナ…」
「うぅ…っ!ソラ…っ!ごめんなさ…っ!!」
あたしは謝ることしかできない。
ソラにしがみつく資格なんて全然ないのに…っ!
ホントに…ダメなやつだね、あたし…。
しばらくあたしをなだめるように背中をさすっていたソラが口を開いた。
「あのさ、リナ。
…俺たちはさ、ずっと逃げてきたろ?自分自身から。
でも…俺たち、進む時がきたのかもしれない。神様だっていつまで経っても進まない俺達を見兼ねてこんな試練を与えたんじゃないかって思うんだ。
もう…怖がって逃げ回る時間は終わったんだぞって。だからリナ」
「…何…?」
「一緒に記憶と…自分自身と向き合おう。一人じゃツラいからさ、二人で。自分の為に。街を…守る為に」
「一緒に…」
―「一緒に行こう」―
あの時と同じようにあなたはまたあたしに手を差し伸べてくれた。
…そうだね。
もう雨宿りの時間は終わりにしなくちゃいけない。