Strawberry & Chocolate

「…うん。あたしも…もう迷わない。記憶、取り戻そう。二人で」






例えまた雨の中に戻ったとしても、この腕の温もりがあるから。



あなたという太陽が照らしてくれるから。




…きっともう、寒くはないよ。








「よしっ!…んじゃぁ、ハイこれっ!!」





そう言ってポケットから取り出し、あたしの手に落としたのは金色の十字架(クロス)ペンダント。






「なにこれ?」



「約束の証。ほら、俺もお揃いでつけてる」






確かに…ソラの首もとにも同じペンダントが。







「な?これで〝一緒〟だろ?」






そうあなたが笑うから。



あたしだって嬉しくなって笑っちゃう。




不思議…。



さっきまで泣いてたのにね。




あたしも首にペンダントをかけた。





ソラとの約束の証。



そして…〝一緒〟の証。




あなたはいつも笑ってあたしを優しく包んでくれるから…。



あたしの中の、あなたへの想いは膨らむ一方なの。





だからいつかまた…約束できる日がくることを願いたい。





今度はずっと一緒にいるって――。

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