『Memory's Messiah』(ダークファンタジー)
Memory社の受付の人が茂を呼んだ。


Memory社の受付『工藤茂様。お待たせ致しました。どうぞこちらへ。』


Memory社の受付『あと、お父様とお母様に尽きましては、申し訳有りませんが、“こちらでお待ち下さい”との事です。』


Memory社の受付が社長秘書に茂を預けた。


社長秘書『どうぞこちらへ。』


茂と社長秘書は社長室専用エレベーターに乗り、新道の下へ向かった。


社長室前。


社長室専用エレベーターのドアが開く。


社長秘書『茂様。どうぞこちらです。』


そう言うと、社長秘書は社長室の扉を開け、茂を社長室に通した。


社長室の中には新道が一人で椅子に座って居た。


新道が社長秘書に言った。

新道『ご苦労だった。君はもう下がって良いぞ。』


社長秘書『はい。』


社長秘書『それではこれで。失礼致しました。』


社長秘書は社長室から出て、エレベーターへと戻り、社長室の扉が閉まる。


立ち尽くす茂。


茂[少年]『…』


その茂に語り掛ける新道。

新道『まぁそんなに緊張しなくても良い。取り敢えず、君も座りたまえ。』


そう新道に言われ、椅子に座る茂。


茂が椅子に座ってすぐ、新道が話しをしてきた。


新道『君が、あの“伝説”のハッカー君かね?』


新道『聞けばまだ“12歳”だそうじゃないか。』


新道『しかも、今世界中に生きる“誰より”も優秀な頭脳の持ち主と聞いて居るぞ。』


新道『どうかね?私の為に。いや、この世界中に住む人々の為に、君の持つ力を私に貸しては暮れないか?』


新道『そうして暮れるなら、君が今まで我社にして来たハッキングの件は水に流そうでは無いか』


茂[少年]『もし断れば?…』


新道『君はまだ幼いのに度胸が有るねでも、子供は大人の言う事は聞く物だ…ちなみに、君が断った場合は“消す”しか無いね。』


茂[少年]『消す』
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