『Memory's Messiah』（ダークファンタジー）

滝沢『勇さん、お久しぶりッス』


勇『そう、そうそう言う言葉』


滝沢『あの、ところで、ここの出口って何処ですか？』


勇『お前なぁ、せっかく俺がわざわざ出向いて…』


滝沢『良いんですよ別に、勇さんの“フリ”をしなくても。』


勇『………』


滝沢『アンタ、“勇さん”じゃ無いんだろう？』


勇『………』


勇『良く分かったなぁ。』

勇『流石、“Messiah”っと言ったところか』


滝沢『だって、神道のオッサンの記憶の映像の中で、ロブの爺さんが言ってただろう？』


滝沢『“私達は見る者達に依って、見える姿が変わる。時には幽霊や宇宙人だったり”ってね』


勇[ロブ]『なるほど。…』

滝沢『おそらく、リン達にもそれぞれ“違った姿”で話し掛けてたんだろう？』


勇[ロブ]『それは違うな』


勇[ロブ]『彼等が見たのは、私達種蒔く者では無く、本物の彼等だ』


滝沢『えじゃあなんで俺だけ、アンタなんだよ』

勇[ロブ]『本当は、君にも、この姿の男と会わせるつもりだったんだが、彼自身が、“面倒臭せぇから会いたくない” っとなぁ。』


勇[ロブ]『変わり者だなぁ彼は…』


勇[ロブ]『心の中では、人一倍君に会いたがって居るのに、何故か、ここに来ようとはしなかった。』


滝沢『あの人(勇さん)らしいや』


滝沢『なぁでも、アンタ等が来たって事は、世界は、地球は無事って事だよなぁ』


滝沢『アンタ等は“ビックバンの爆発を止めに”来たんだろう？』


勇[ロブ]『残念ながら、ビックバンの爆発は、私達にもどうする事も出来ん。』

滝沢『はい』


勇[ロブ]『あれは、もう爆発寸前、ここまで来てしまった以上、私達にはどうする事も出来ん。』


滝沢『じゃあ、アンタ等は一体、何しに来たんだよ？』


勇[ロブ]『それは…』