王国ファンタジア【宝玉の民】-外伝-
ドラゴン討伐へのプロローグ



ドルメックが王都に到着してから数日が経った。

まだ到着していない部族の戦士達を待つ為、未だドラゴン討伐に向かえない状態なのだ。


ドルメックは、国王が討伐部隊の為に用意していた専用の宿舎を突っぱね、街外れの宿屋に滞在していた。

城付近の豪華な宿舎と違い、良心的な値段の下町の庶民的な宿屋である。

城下町は城に掛かる魔法の防御壁に守られてはいない。
いつドラゴンが襲撃して来てもおかしく無い場所だと言える。

自らの身が危険であることも分かっている。
が、あの欲深い人種の傍にいて、自分の怒りを抑えておく自信は無い。

それに、仲間を人質に取るような輩の世話になる気は毛頭無かった。




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