=キング of ビースト=



「…やっぱいいや、ごめん。」

見下ろしてくる目に視線をあげることが出来なくて。


「なんで謝んの?」


私の涙を人差し指ですくいながら聞いてきた。


「は、初めてとかめんどくさいでしょ?だからやっぱりいい。」


声が震えていた。


「は?めんどくさなんて思ってねぇよ。」


そう言った夜琉に思わず夜琉をみた。


「…夜琉顔、赤い。」


そっぽを向いている夜琉の頬が少し赤かった。



片手で顔半分を隠しながら私を見て言った。


「お前が初めてとか言うからだろうが。」


「はっ!?」


「嬉しいって言ってんだよ。」

「~っ。」


絶対顔赤くなった。



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