僕等がみた空の色
「…やだってば!行きたくないっ」
「我が儘言わないの!」
こんな小さな体のどこにそんな力を持っていたのかと思うほど、汐の引っ張る力に抗えない。
そろそろ腕の関節が抜けるんじゃないか。
今日の放課後は例の合唱の練習。
なのだが。
「大体、楽譜ももらってないのに!」
相変わらずお互いを引っ張り合いつつ押し問答を繰り広げる。
「集まりがあったのに行かなかったのは六花ちゃんでしょっ」
確かに、そうだけど。
ぐはぁっ、とおよそ女の子らしくない奇声をお互い発して弾かれるように離れた。
二人とも若干息があがっている。
そんなあたしたちを遠慮がちに、でも不躾に見る通行人のことなんかおかまいなしに戦い続ける。
「だって知らなかったもん!」
「どーせまた寝てたんでしょっ」
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