甘い声で、癒されて
告白したとき、大間くんは、どんな表情をしたのか分からない。
だって、大間くんは、前髪が長すぎるから。
「優くーん、今日もなんかしゃべって?」
「イヤ。なんで俺がしゃべんないといけないの。まずうっとうしいし。どっか行け」
「きゃあああ!やっぱ耳溶けるーー!!」
「・・・うるさい」
いつも、優くんにつきまとっている。
だって、好きだから。
あなたの声が。
「今日ねー?朝起きたら、家の外にいた猫に引っかかれてさあ」
「・・・どこを」
「うんとね、ここ」
ひょい、と手の甲を優くんに見せた。