Devil†Story
ク「く…」


俺はそれから逃れる。


すると、また奴の姿が消えた。


そして、声だけが聞こえる。

キ「あぁ、言ってなかったけど…死神は空間移動も出来るよ」


最後の方の言葉は真後ろから聞こえてきた。


ク「ちっ…!」


ザザッ…


俺はそれを避ける…が、また右腕を掠ってしまう。


ク「ッ…!」


キィン――

―――――――――――――
「それにしても綺麗な目だな。こんな綺麗な目してんだから…○○○は優しいだろうな」―

―「おっ、ピアノに興味あるのか?じゃあ、弾いてみるか?」―

―「ったく…菓子ばっか食いやがって!…まぁ、あの時にやった俺が悪いんだけどな」―
――――――――――――

また頭に映像が流れてくる。


やめろ……


これ以上…………


ク「この…!」


俺は映像を振り払うかの様に真後ろに剣を振るう。


だが、もう奴は居ない。


ク「ハァ…ハァ…」


俺は呼吸を整える。


キ「ふふっ…。お兄ちゃんもなんだかんだ言って人間だね」


ク「うるせぇよ…。クソガキが……」


キ「まだ余裕がありそうだね。あっ、そうだ…。このまま走馬灯を見てけば……。

お兄ちゃんに何があったのか、お兄ちゃんの力は何処からきてるのか…いつ悪魔と契約したか分かるよね?
そしたらあの人も褒めてくれるだろうなぁ…」


まるで親に褒めて貰いたがっている子どもの様な無邪気な表情。


輝太と重なった。


だが、これ以上見せる訳には行かない。


ク「はっ…誰が…見せるかよ…。もう、テメェの攻撃は受けねぇ」


キ「うふふ…。そうだといいねー。とりあえず、こっちにしとこ。こっちの方が扱いやすいんだ」


奴はそう言って鎌を元の形に戻した。


ク「だったら使うなよ、クソガキ」


キ「ふふっ。じゃあ、動けなくなってから見る事にするよ!」


奴は笑い、鎌を振り上げながら駆け出した。


俺も剣を構え、駆け出す。




< 212 / 540 >

この作品をシェア

pagetop