Devil†Story
「んっ…」
倒れてから暫くしてキルはやっと目を覚ました。
まだ頭はズキズキと痛み、重い。
今日は意識を失う事が多い。
(まだ…頭は痛いし胸は苦しいけど…歩ける…かな)
体を起こして目の前の水晶を見つめる。
やはり光ってはいない。
(やっぱり…気のせいだったのかな…)
水晶を見て思い出した。
ーー「鬼の血を継いでいる」
本当に…僕が?
だから…本来この家を引き継ぐ兄さんではなく僕が…選ばれた?
だから……兄さんと父さん達が喧嘩ばかりしていたんだろうか?
ーー確かめなきゃ。
そう思い体を動かしたキルだったが、本当は違った。
ただ…その大きな出来事に耐えるだけの力がまだなかったキルは誰かの側に居たかったのだ。
ーー兄さん。
いつも優しかった兄。
その兄に会いたかった。
「琉稀…兄さん…」
会いたい。
会って…大丈夫だと言われたい。
でなければ…とてもあの重い事実に耐えられそうになかった。
兄の姿を追い…キルはまだ重い体を突き動かした。
ーーどれだけ歩いただろう?
兄の自室にも、両親の部屋にも居なかった。
もしかしたら、自分の部屋に居るのかもと自分の部屋の前に来たが誰も居なかった。
「何処にいるんだろ…」
キルがそう思った時…
ーーカサッ
足に何かが触った。
「?」
足元を見てみると、いつも兄が綺麗に育った花を置いてくれる場所に…一輪の薔薇が置いてあった。
「兄さんが置いてくれたのかな?」
拾い上げて見たキルは驚いた。
「えっ…?」
その薔薇の色はキルが今まで見たことのない…漆黒の薔薇だった。
黒い薔薇なんて…今までなかったよね?
なんで…黒いんだろ…?
その時、キルはハッとした。
(薔薇が置いてあるってことは…もしかしたら、植物園にいるかも!)
キルはそう思うとすぐに植物園に向かった。
ーーそこに向かうことがキルの運命を大きく変えるとも知らずに…。
「あった…」
まだ数回しか来たことがなく、キルやっとの思いで出入りを見つけた。また琉稀は両親に入られないようにか入り口を分かりにくい場所に作っていた。
元々は鬼灯が咲き乱れる場所だったが、琉稀が少しずつ外国の植物を植え、回りをガラスの建物にしていったこの場所。
和の中にある異国の建物。
前に琉稀はその建物を自分に例えていたのを思い出した。
ーー「俺はこの家では異質みたいだからね…。こいつと同じなのかもしれないね」
悲しくそう言っていた兄。
ーー違うよ。
僕が…皆と違うんだ。
だから…兄さんは皆と同じなんだよ。
そんなことを考えながら奥へ奥へ進んで行った。
中はとても暗く、兄の姿を確認することは出来ない。
「あっ……」
そんな中、ぼんやり光っていた場所に行ってみると、そこにはガラスケースに入った見慣れた薔薇があった。
「あれ…?」
しかし、その薔薇の色は先ほど落ちていた…漆黒の薔薇だった。
ーー「この薔薇は特別なんだ。…綺麗に育ったら…キルにあげる。」
前にそう言っていた兄。
綺麗にって…黒い色になったらってことだったのかな…?
ぼんやりとそう想いながら何気なくガラスのケースに触れてみた。
すると…
カチャッという音と共にゴゴゴ…と後ろの方で音がした。
「えっ!?」
驚いて見てみると後ろに地下へ続く階段が現れていた。
「ビックリしたー…」
こんなの作ってたんだ…。
そう思った時だった。
ーーダ メ
「!」
またあの声が聞こえた。
ーー行ッテハ…ダメ
「どうして…?君は誰なの?」
そう問いかけた瞬間地下から何やら声が聞こえた気がした。
「きっと兄さん達はここに…!僕は行くよ!」
キルはその声を振り切るかの様に地下への階段に進んで行った。
それっきり、その声はプツリと消えた。
地下に入るとゾクッと冷たい風がキルを襲った。そして、鉄臭い匂いがして気持ち悪かった。
(何の匂いだろ…でも…嗅いだことのある匂い…)
一瞬あの声の通り戻ろうかとも思ったが、キルはそのまま進んで行った。
家族に会いたいその一心で。
どんどん降りていくと暗くじめじめとした道が続いていた。
そして、声が鮮明に聞こえてきた。
(あそこだ…!)
錆びた鉄の扉の先に家族がいることを確信したキルは、何の躊躇いもなくその扉を開けてしまった。
そして、あるものを見たキルはカチンと氷のように固まった。
ーードクンッ
心臓が大きく脈打って目の前が真っ白になった。
そして、次の瞬間に目を開けた先にあったものは……。
倒れてから暫くしてキルはやっと目を覚ました。
まだ頭はズキズキと痛み、重い。
今日は意識を失う事が多い。
(まだ…頭は痛いし胸は苦しいけど…歩ける…かな)
体を起こして目の前の水晶を見つめる。
やはり光ってはいない。
(やっぱり…気のせいだったのかな…)
水晶を見て思い出した。
ーー「鬼の血を継いでいる」
本当に…僕が?
だから…本来この家を引き継ぐ兄さんではなく僕が…選ばれた?
だから……兄さんと父さん達が喧嘩ばかりしていたんだろうか?
ーー確かめなきゃ。
そう思い体を動かしたキルだったが、本当は違った。
ただ…その大きな出来事に耐えるだけの力がまだなかったキルは誰かの側に居たかったのだ。
ーー兄さん。
いつも優しかった兄。
その兄に会いたかった。
「琉稀…兄さん…」
会いたい。
会って…大丈夫だと言われたい。
でなければ…とてもあの重い事実に耐えられそうになかった。
兄の姿を追い…キルはまだ重い体を突き動かした。
ーーどれだけ歩いただろう?
兄の自室にも、両親の部屋にも居なかった。
もしかしたら、自分の部屋に居るのかもと自分の部屋の前に来たが誰も居なかった。
「何処にいるんだろ…」
キルがそう思った時…
ーーカサッ
足に何かが触った。
「?」
足元を見てみると、いつも兄が綺麗に育った花を置いてくれる場所に…一輪の薔薇が置いてあった。
「兄さんが置いてくれたのかな?」
拾い上げて見たキルは驚いた。
「えっ…?」
その薔薇の色はキルが今まで見たことのない…漆黒の薔薇だった。
黒い薔薇なんて…今までなかったよね?
なんで…黒いんだろ…?
その時、キルはハッとした。
(薔薇が置いてあるってことは…もしかしたら、植物園にいるかも!)
キルはそう思うとすぐに植物園に向かった。
ーーそこに向かうことがキルの運命を大きく変えるとも知らずに…。
「あった…」
まだ数回しか来たことがなく、キルやっとの思いで出入りを見つけた。また琉稀は両親に入られないようにか入り口を分かりにくい場所に作っていた。
元々は鬼灯が咲き乱れる場所だったが、琉稀が少しずつ外国の植物を植え、回りをガラスの建物にしていったこの場所。
和の中にある異国の建物。
前に琉稀はその建物を自分に例えていたのを思い出した。
ーー「俺はこの家では異質みたいだからね…。こいつと同じなのかもしれないね」
悲しくそう言っていた兄。
ーー違うよ。
僕が…皆と違うんだ。
だから…兄さんは皆と同じなんだよ。
そんなことを考えながら奥へ奥へ進んで行った。
中はとても暗く、兄の姿を確認することは出来ない。
「あっ……」
そんな中、ぼんやり光っていた場所に行ってみると、そこにはガラスケースに入った見慣れた薔薇があった。
「あれ…?」
しかし、その薔薇の色は先ほど落ちていた…漆黒の薔薇だった。
ーー「この薔薇は特別なんだ。…綺麗に育ったら…キルにあげる。」
前にそう言っていた兄。
綺麗にって…黒い色になったらってことだったのかな…?
ぼんやりとそう想いながら何気なくガラスのケースに触れてみた。
すると…
カチャッという音と共にゴゴゴ…と後ろの方で音がした。
「えっ!?」
驚いて見てみると後ろに地下へ続く階段が現れていた。
「ビックリしたー…」
こんなの作ってたんだ…。
そう思った時だった。
ーーダ メ
「!」
またあの声が聞こえた。
ーー行ッテハ…ダメ
「どうして…?君は誰なの?」
そう問いかけた瞬間地下から何やら声が聞こえた気がした。
「きっと兄さん達はここに…!僕は行くよ!」
キルはその声を振り切るかの様に地下への階段に進んで行った。
それっきり、その声はプツリと消えた。
地下に入るとゾクッと冷たい風がキルを襲った。そして、鉄臭い匂いがして気持ち悪かった。
(何の匂いだろ…でも…嗅いだことのある匂い…)
一瞬あの声の通り戻ろうかとも思ったが、キルはそのまま進んで行った。
家族に会いたいその一心で。
どんどん降りていくと暗くじめじめとした道が続いていた。
そして、声が鮮明に聞こえてきた。
(あそこだ…!)
錆びた鉄の扉の先に家族がいることを確信したキルは、何の躊躇いもなくその扉を開けてしまった。
そして、あるものを見たキルはカチンと氷のように固まった。
ーードクンッ
心臓が大きく脈打って目の前が真っ白になった。
そして、次の瞬間に目を開けた先にあったものは……。