やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「お、俺ですか?」
驚いた表情のサブ。
「真木さん、こういうの得意じゃないんですか?」
私は、真木ヒナタに尋ねた。
「・・・・・・・泳ぐってどうやるんだ?」
予想外の真木ヒナタの言葉。
「ま、真木さん、泳げないんですか?」
私とサブは、驚いた表情で真木ヒナタを見た。
「・・・・泳げないんじゃなくて、泳いだ事がないんだよ。」
少し恥ずかしそうに言う真木ヒナタ。
真木ヒナタは、橋のらんかんの上から橋に飛び降りて、サブの横に行く。
そして、身長差のあるサブを軽々と持ち上げると、橋の下の川へと一瞬の躊躇もなく投げ捨てた。
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ~真木さ~ん!!!」
ドブ~ン!!
見事な着水音。
サブは、叫びながら、橋の下の川へと落ちていった。
「・・・・・・大丈夫なんですか?」
私は、真木ヒナタを見る。