やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「何ですか?まだ、何かあるのですか?」
執事の冷たい対応。
「・・・いや、用はないんだけど・・・・」
いつもとは違う対応に困った様子の真木ヒナタ。
「だったら、出て行ってもらえますか?・・・・小夜さんも、仕事に戻ってください。」
私の方は、一切見ずに執事が声をかける。
「・・・龍一・・・」
「・・・・龍一さん・・・」
私と真木ヒナタは、小声でつぶやいたが、何を声かけていいのかわからずに、二人とも言葉を続けられなかった。
仕方なく、私と真木ヒナタは、その部屋を後にした。