やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「真木さんは、見たと思いますが、龍一さんの機嫌がもの凄く悪いです。・・・・このままでは、いつ大変なことになるかわかりませんので、皆さんで、龍一さんの機嫌が直る方法を考えましょう!」
「オー!」
私は、右腕を勢いよく突き上げて言ったが、それに反応したのは、サブだけだった。
真木ヒナタと組長の表情は、眠たそうな様子。
「真木さん、組長、どうしたんですか?」
私は、組長と真木ヒナタを見た。
「え~・・・だって、龍一が機嫌悪いのいつものことじゃないか?」
「そうだよ。大和の言うとおりだよ。」
組長と真木ヒナタが、ダルそうに言った。
(こ、この人達は・・・・)
私は、心の中で呆れる。
すべての原因は、この2人にあるというのに、その当人達のこの言い分。
私は、キレそうになったが、必死に我慢した。
なぜなら、今までの付き合いで、この2人には、怒っても意味がないことを知っていたから。
むしろ、怒ると逆効果になることが多々あるからだった。
「組長・・・組長のカッコ良さってどんなところなんでしょうね?」
私は、真っすぐに組長を見ながら言った。