やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「・・・・・嫌だ。これ、俺の。」
あからさまに嫌そうな表情になり、断る真木ヒナタ。
「何でだよ!ちょっと、やらしてくれてもいいだろ!!」
組長は、無理やり、真木ヒナタからロケット花火を奪い取ろうとする。
「さわんなよ、大和!!!」
真木ヒナタは、組長から距離をとると、ロケット花火に火をつけて組長めがけて、ロケット花火を発射した。
ピュ~~~・・・・
甲高い音を立てながら、組長めがけて、一直線に飛ぶロケット花火。
ギリギリで避ける組長。
「危ないだろ、ヒナタ!」
組長が、ロケット花火を避けた後で、真木ヒナタに文句を言うが、すでに、真木ヒナタは、次のロケット花火を用意していた。
「・・・・・ちょっと、待たない、ヒナタ?」
組長が、作り笑顔で、真木ヒナタに笑いかけるが、真木ヒナタは、心の奥底からうれしそうに言った。
「うん、待たない。」
そして、真木ヒナタは、次々にロケット花火を発射し始めた。
ヒュ~~~
ヒュ~~~
ヒュ~~~
「ウヒャヒャヒャヒャヒャ~・・・・・」
周辺に真木ヒナタの笑い声とロケット花火の音が響き渡る。