やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】


「・・・・・嫌だ。これ、俺の。」



あからさまに嫌そうな表情になり、断る真木ヒナタ。



「何でだよ!ちょっと、やらしてくれてもいいだろ!!」



組長は、無理やり、真木ヒナタからロケット花火を奪い取ろうとする。



「さわんなよ、大和!!!」



真木ヒナタは、組長から距離をとると、ロケット花火に火をつけて組長めがけて、ロケット花火を発射した。



ピュ~~~・・・・



甲高い音を立てながら、組長めがけて、一直線に飛ぶロケット花火。



ギリギリで避ける組長。



「危ないだろ、ヒナタ!」



組長が、ロケット花火を避けた後で、真木ヒナタに文句を言うが、すでに、真木ヒナタは、次のロケット花火を用意していた。



「・・・・・ちょっと、待たない、ヒナタ?」



組長が、作り笑顔で、真木ヒナタに笑いかけるが、真木ヒナタは、心の奥底からうれしそうに言った。



「うん、待たない。」



そして、真木ヒナタは、次々にロケット花火を発射し始めた。



ヒュ~~~



ヒュ~~~



ヒュ~~~



「ウヒャヒャヒャヒャヒャ~・・・・・」



周辺に真木ヒナタの笑い声とロケット花火の音が響き渡る。

< 61 / 298 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop