やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「・・・・・・・・・俺を好いてくれる女性からお金を貰うのは、この笹山大和の道に外れるというか・・・気前がいいイメージが崩れるというか・・・」
組長も嫌そうな顔をした。
「そうですか・・・そうですよね。私もホストクラブは、イマイチ、乗り気がしませんので・・・・それじゃ、そういうわけでポチさんの意見は、全員反対ということで。」
私は、ポチに言った。
「ちょっと待ってください、小夜姉さん。」
ポチは、そう言うと、サブを見た。
「女性にモテる様になりたくないんですか?」
「じょ、女性に・・・?」
ポチの言葉に敏感に反応を示すサブ。
「そうです。今どき、女性の扱いひとつ知らない男なんて・・・嫌われるだけですよ?」
「・・・・・知らない男は・・・・嫌われる・・・の?」
驚いたような表情に変わるサブ。
「そうです。逆に言うと、女性の扱いに詳しい男は、どんな女性にもモテるんですよ、サブさん!」
ポチのサブへのトドメの言葉。