やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「な、なんでアッシだけ・・・目には目を歯には歯をじゃなかったんですか・・・・小夜姉さん?」
床に倒れたポチが、悲しそうに私を見る。
「ポチ、笹山組は、目には目を歯には歯をじゃなくて、やられたら10倍返しが基本だぞ。」
組長が、スッキリとした表情で言った。
「ありがとうございます、組長。」
私は、組長に頭を下げた。
「いいってことよ。俺も、寝苦しくてムカついていたから、一石二鳥だな!アハハハハハハハ~!!」
満面の笑みを浮かべて笑う組長。
「ところで、何で組長は、こんな真昼間から寝てるんですか?」
私は、冷たい笑顔で組長を見た。
「エッ・・・それは、ほら、俺って育ち盛りだから、食べたら寝ないと。」
「・・・・組長、何歳ですか?」
「・・・10歳。」
「・・・ポチさんより最低な言い訳ですね。」
組長を一刀両断する私。