サンタさんと受験生
俺は再び椅子に座った。
後5ページ程やったら俺も寝よう。
そう思ってまたシャーペンを手に取ったときだった。
部屋の空気が一瞬澄んだ。
窓も開いていないのに雪のようなものが部屋を舞った。
…ていうか雪なんて降ってたか?
「?」
「クリスマスくらい楽しめばどうだい?」
声のした後ろを振り向くと
赤い服を着て白い髭をたくわえた、まさに絵本に出てくるようなサンタクロースが、
その場に立っていた。