君にもらった苺飴
確かに、片岡先輩は…
年上だけあって大人だし。
それに優しくて…
女の子の扱いに慣れている。
それに比べて、
俺は童顔で…
しかも女の子の扱いに慣れてない。
ただ1つ歳が違うだけなのに。
ただ1年俺が遅く生まれてきただけなのに。
どうして、こんなにも違うのだろう。
今、俺の隣に愛紗美チャンが
いるのにもかかわらず俺は
こうおもった。
『光瑠君、もう大丈夫だよ』
泣きやんだ彼女は俺に向かって
ほほ笑んだ。
「ねぇ、好きなんだね」
『え?』
「片岡先輩のコト」
『……』
ほら図星。
黙った。
『未練のある女の子って嫌だよね』
「別に…」
無理して笑ってる愛紗美ちゃんを
直視できなかった。