名も無き花
第2章 それぞれのツボミ

☆朝★

「ねぇ、あいちゃん。どうしてそんなに黙っているの?寂しいなぁ……」

そんな事言われても困る。

「あたしが相手じゃ不満?」

そんな事、一言も言ってないんですけど…

「でもさぁ、態度がそう言っているよ?」

口下手な俺にそんなこと期待するのが悪い。

「声出すのが苦手とか言って逃げるんだ?」

別に逃げちゃいない。

「じゃあ、もうちょっと頑張ってよ」

充分頑張っているじゃないか?

「あれを頑張ってるとは言わないよ?」

逃げ出さないだけでも褒めて欲しいくらいだ。

「あいちゃんって、いつもそうやって言い訳ならべるんだ…」

言い訳じゃない。事実だ。
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