秘密の同居



『…え?
な、何?』


受け取ったはいいが、何なのか分からなくて挙動不信になる。


「お前今日持ってかなかっただろ。」


…………………?


カバンの中を覗き、確認してみると、あたしは勢い良く顔を上げた。


『お弁当…………!!』


「絶対忘れてんなって思って。
作って来たから食え。」


『あ、ありがとう……』


プイッと立ち去って行く夏木君の後ろ姿を見ながら、お弁当を抱きしめた。


最近全然喋ってなかったし、気まずい状態がずっと続いてたのに、夏木君はあたしの事ちゃんと気にしててくれてたんだ…。
普通、あたしが気をつけてあげてなきゃいけないのに…。


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