秘密の★オトナのお勉強①



「お名前は?」



「あ、中森です」




しどろもどろ答えるあたしに、三谷さんは笑みを崩さない。




「貞永君から聞きましたよ、貴女の事」



「へ…?」



「新しいマネが付くから、イジメがいがあるって…」




…貞永の奴、あたしをそんな風に広めてたなんて。

後で覚えとけよ…?




「こちらこそ、挨拶もナシですいません。今日マネージャーデビューしたばっかりで、この業界の事がよく分からなくて…」




なんだか申し訳なくなって、あたしは頭を下げた。




「いいんですよ。この世界は、失敗を繰り返して成長していくんですから」



「で、でも…」



「それより見ましたか?貞永君の演技」




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