PEACE
「この後、どうすればいいんだろう」
「そうだな……」
食事を終えた二人は、考え込んでいた。
ファルコは奈久留の肩に乗っている。
二人は身なりを確認した。
今の二人は、何も持っていないという状況がぴったしであった。
それも仕方がないだろう。
あの騒ぎの中だったのだ、旅の準備などする時間などない。
二人が持っているもの。
二人が常備していた武器に、雪夜の羅針盤。
そして奈久留が身につけているペンダントだけだった。
(こんなんじゃ、この後絶対にやっていけないよね……)
金銭物が一つもない。
互いに持ち合わせを確認したものの、余計に後行きが不安になるだけだった。
「ああ。……そういえば、昨日、この森を探索していた時に街があった」
「ほ、ホント!?」
それを聞き、目を輝かせる奈久留。
「そこに行けば、今ここが何処なのかもわかるだろう。そこで何か金を稼ぐとしよう」
先が見えてきたようだった。