プラチナの誘惑



買い出しをするのは、最近オープンしたショッピングモール。
会社から近い事もあって
何度か来た。

飲食店をはじめとして、洋服はもちろん、雑貨や宝石、スポーツ洋品。
欲しい物なら何でも揃うモール。

創立記念パーティーでの抽選会の商品も、ここなら一気に揃うはず。
昴と相談して、ここで全てを調達する事にした。

送ってきてくれた小椋さんは、助手席に日和をのせたままどこかに走り去って行ったけれど、その目には私に何か言いたそうな笑いが浮かんでいて。

「首筋にきれいな印があるから、昴にからかわれないようにな」

言い捨てて行った…。

きれいな印…?
からかわれない…?

何の事?

無意識に首筋に持っていった手をそのままに。

昴と待ち合わせしているカフェに急いだ。



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