先生のビー玉
厚く厚く礼を言われ、池田は職員室に向かった。
腕時計を見ると…
8時を過ぎている。

「じゃ、私も帰ります」

佳奈は鞄を持って印刷室を出る。

「お腹すいた~」

なんて言いながら学校を出る。
とその時である。
携帯が鳴ったのだ。

「やばい…お母さんかな…」

なんて言いつつ携帯を開く。

「わっ先生っ」

なんと、ディスプレイには…「バカ親父」と表示されていたのだ。

「も、もしもし…」

「戸高かっ?」

「は、はいっ」

「どうして何も言わないで帰る?」

「え?言いましたけど…」

「送ってやるっ、駐車場に来い」

「え?いいですよっ」

「乗っけて帰れ。いいな、駐車場に来い」

そう言われ、ドキドキしつつ駐車場へ。
すると…

煙草を吸いつつ待っていた彼が…そこにいた。

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