先生のビー玉
「で、私は何をすればいいんですか?」

池田に言うと、

「今から俺がコピーした書類を持ってくるから、お前が持ってきた書類と同じ順番で綴じてくれ」

と席を立つ。

「コピー、してきましょうか?」

佳奈が言うと、

「殆どは終わってるんだ。
あとこれをコピーすれば終了。
だから、田村先生と話でもしてろ」

そう言い、席を立って準備室から出て行ってしまった。

「…話でもしてろだって」

田村が笑いながら言う。

「池田先生、気を使ってくれた?」

佳奈が言うと、

「お前が放課後ここに来ないからじゃねぇ?」

と田村。

「だって私…」

「来いって言ったろ?」

ポカッと頭を小突く。

「だって」

絵里に視線を向ける。
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