ツンデレ彼氏サマ
泣くな。泣くな。泣くな。
歯を食いしばって今にも溢れ出しそうな涙を必死で堪えた。
またやり直せば良い。
自分の気持ちをリセットして、今度は宙くんの気持ちも大事にできるように。
一から頑張るんだ。
先輩後輩の仲からやり直せば良いんだ。
「……――っ…」
絶対に、この恋は報われると
私は信じたい。
「…っ……すいませ…目にゴミ入っちゃった!」
「…紗耶香ちゃ…」
「コンタクトもズレちゃったみたいだし、私帰ります」
流れ落ちる涙をゴミの所為にして、誰にも顔を見せないように俯きながら3-Aの教室を出た。
こんなわかりやすい嘘。誰も気づかないわけないよね。
我ながらベタだなとは思ったけど、これくらいしか理由が出てこなかった。