異界見聞録
「ん……ふにゃ?」

目を開けると、見知らぬ天井

ムクリと起き上がり、辺りを見渡すと先程の座敷だった。


あれ?私…服……………



MA・SA・KA!!!



「麻由…?起きたのか?」

「おおおお起きてますん!!(噛んじゃった!)」
あう〜…大事なとこで何で噛んじゃうの私!!
恥ずかしいよぉ…


「フッ…案ずるな。麻由を着替えさせたのは女人だ。」

「そ、そうですか。」


にょにんって女の人って意味だよね?
私のヒヨコちゃんパジャマ無事だといいなぁ…


「さて…蒼冥たちが待っている。」

そう言って、スッと立ち上がると私の手をグイッと引っ張った。

「うわっ!あ、あの!蒼冥って…誰で「私ですが何か?」

「蒼冥…。」

ひぃいいい!
いっ今、気配な、なかっ!

「アナタが珍しく、みんなを集めろなんて言うから何かと思えば……妾を自慢するためですか?」

「麻由は妾ではない……。」

「では何です?言って御覧なさい。」


…なんで焔もそうだけど、この世界にはイケメンが多いのかしら。
すれ違った従者さんも、焔や蒼冥さん?には勝てないけど普通に格好いいし……
男子に免疫ない私にしたら地獄以外の何者でもないわ!


「ほぉ…?では、このちんちくりんな女は異界の人間…と言うことですね?」

ちんちくりん?!
確かに、私モテないけど初対面の相手にちんちくりん?!

「ちんちくりんでは無い…麻由だ。」

「この程度の女はちんちくりんで充分でしょう。」

「……………。」

「………はぁ、分かりました。麻由さんとお呼びしても?」

「うぇい!はははははい!」

急に話を振られ、どもりながら返事をした。

あぁ…今絶対、顔赤い。
穴があったら入りたいよーーー!


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