ひとり<ふたり
寿司
【紅】



何度も何度もリンの歌を聞き、少しずつ音を膨らませてる。



5曲ほどリンが歌った中でいちばんよかったものをみんなで選んだ。



毎日夜中までヘッドホン着用。



連日の寝不足のおかげで今にも寝てしまいそう…。



あたしとリンに甘い時間なんてなくて、学校行ったら寝る。



帰って来たら曲作り。



疲れた…。



でももうすぐ完成かな…?



早く休みになって1日寝たい…。



「紅~?」

「なに?」

「はい、紅の分の宿題。どう?」

「完成しそうだから先寝て」

「うん、あんまりムリしないでね?」



リンがあたしの宿題をやってくれてる。



それは感謝だけど。



うぅぅ~…。



眠い…。



「よしっ!!」



気合いを入れ直してラストスパート!!



気付けば朝になってた。



リビングに行くと呆れてるお母さん。



お父さんとお母さんにはもらった名刺を見せて説明しといた。



ふたりとも応援してくれるんだ…。



つくづくいい親だと思う。



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