破れぬ誓い



「オイ、さっさと帰れ。俺は近藤さんに用事があるんだ。」

「近藤さんに?」


「そうだ。」と言って土方さんはそのまま歩いていってしまった。

またアタシはその背中を見つめるだけ。


「護るためなら修羅になる」土方さんの言葉がアタシの中を駆け回っていた。


「遥、一度部屋に帰れ。俺は近藤さんのところに行く。」

「アタシも行きたい。」


「土方さんがいるからか?」


「そんなわけじゃ…。」

「まぁいいか。」

「アタシは、隠し事をされたくない。
子供だから、女だからって隠されたりするのは嫌。」


総司は「遥らしいな。」と言って歩き出した。

連れて行ってくれない…んだ。


「何してんだよ。さっさと来いよ。」


アタシは大きくうなずいて総司の後をついていった。




< 129 / 333 >

この作品をシェア

pagetop