破れぬ誓い
『おとーさぁぁぁん!!』
男を斬りつけて倒れ込んだお父さん。
横には同じく倒れて血を流しているお母さん。
『チッ!この糞野郎!』
男の暴言。
アタシの怒りが溢れる。
お父さんの刀を持って斬りかかるが男にはねのけられる。
『まだか!さっさとこい!』
『おーよ、このガキ!』
ガツッッ!!!
刀の柄がアタシの後頭部を殴る。
あまりの痛みと衝撃に幼いアタシは意識を手放す。
その瞬間聞こえたのは
『伊東!なにしてる!』
『わりーわりー。』
遠くから聞こえた男の名前。
薄れゆく意識の中、強く男の名がアタシに刻み込まれた。