嘘の無い想い
笑った瞬間から、何かが動き始めてしまった。

それが何なのかわからないまま、地元に帰る前にまた会う約束をしていた。









「さっき雅美ちゃんに会ったぞ?」


居酒屋の後で行ったカラオケからの帰り道。

龍が何でもないかのように話す。


「雅美?どこで?」


「ここのロビーで。外の空気吸いにでたらさ、ちょうど帰るところだったみたい。ってか、カラオケ入ってすぐだから………10時ぐれぇかな?」


「へぇ。」


「女の子と一緒でさ、一緒にどうって誘ったんだけどね。」


「誘ったんだ?」


「悠もいるぜぇって誘ったんだけど振られた。」


複雑な感情が襲ってくる。


「余計な事言ってねぇだろうな?」


「余計な事?ん〜覚えてねぇ。」



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