虹の世界
塁が、シートを倒して帽子を顔にのせた。

窓から見上げた空は、真っ青で、疲れていた心に、少しだけ、爽やかな風が吹いた気がしていた。











明日も、逢えるかな。











逢いに行こう。










勝手にそう決めていた。

それだけで、楽しくなった。

ありきたりなインタビューも、ちゃんと笑顔でこたえられた。


「瞭?」


「ん?」


コンサートの打ち合わせで深夜になった帰り道。


「今度、白状しろよ?」


「何が?」


「ご機嫌な理由だよ。」


「別になんもねぇよ。」


「ふぅーん。」


意味ありげに笑う、塁。

ま、そのうちな。と笑う俺の頭をわしゃわしゃとかきまわし、車を降りていった。
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