おにぎり丼。
具体的に、プーケット島にいると聞いたわけではない。



ただ、今年になって、大量の輪ゴムがうちに届いたのだ。


プーケットは、世界最大のゴムの産地だ。






輪ゴムの入った小包には、そのへんの紙に、走り書きしたようなメモが入っていた。



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元気にやってるか。

こちらは元気だ。

農場が潰れて転職した。

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久しぶりに見るヒトシの文字だ。



差出人の名前も住所も何も書いていなかったが、文字を見てすぐに分かった。



懐かしさで胸がいっぱいになった。




あれから４年。


タイ米が届いて、それ以来、音沙汰が無かった。



ヒトシは、過去を捨てたのだと思った。



だって、４年だ。


数字にすると、たいしたことが無いが、途方も無く長い時間だった。

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