おにぎり丼。
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【村松さんの話】

何しろ、二郎からはよく相談を受けてたね。

エリコに告白する前から相談に乗ってたからね。

付き合うことが決まったときは、俺も本当にうれしかったよね。

あれは、付き合い初めて一週間だったかな。

二郎の前に男が現われたんだ。

髪は水色、肌はガングロ、服はユニクロみたいな、ひどいチンピラだったよ。

俺も一度見たけど、あれはまともじゃなかったね。

その水色男が、言うんだよね。

『俺はエリコの本当の彼氏だ』
ってね。

水色男の話を聞いてみると、彼はもう１年近くエリコと付き合っているんだそうだ。

エリコに問い詰めてみると、どうやらそれは本当らしい。

二郎の奴、二股をかけられてたんだよね。

エリコは泣いて謝って、水色と別れて二郎と付き合うほうを選んだんだ。

そこで、一件落着かと思ったらさ。

水色が、二郎に嫌がらせをするようになったんだ。

無言電話をかけたり、玄関に死んだ魚を置いたりね。

水色の実家、寿司屋だったらしいんだ。

火を通せばまだ食えるとか言って、二郎の奴、魚食ってたけどな。


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