くちづけのその後で
今夜も携帯小説に没頭していたせいで、ふと時計を見ると23時を回っていた。


「ヤバッ、もうこんな時間やん!」


あたしは続きが気になりながらも、携帯を閉じた。


「海斗はほんまにイイ子やね」


小さく呟いた後、電気を消してから海斗の隣で横になった。


静かな部屋に、海斗と二人きり…。


少しだけ寂しくなる。


だけど…


あたしは、海斗がいてくれたら他に何もいらない。


あの日、心にそう決めたから…。


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